想像力を豊かにクラシックを聴く?
いよいよ帰国まで2週間をきり、帰国準備に大忙しです。
昨日は今回の滞在中最後のクラシックコンサートとして、ロンドンのバービカンホールにてゲルギエフ指揮のLSO (London Symphony Orchestra)のマーラー7番を聴いてきました。ゲルギエフとマーラーの組み合わせというのがあまり想像できず、さらにマーラーの交響曲自体に今まであまり惹かれなかったので、正直なところ「ゲルギエフ」という要素だけで鑑賞となった。
バービカンホールはRoyal Festival Hall(ロンドンフィルやフィルハーモニアのホール)よりも若干弦楽器の音がこもる感じがした。気のせいか?椅子はどのホールよりも明らかに広い。足を置くスペースも広いため、姿勢的にはかなり楽。
ホールの外側はチケット売り場やバーなどがほかのホールとは異なり近代的な雰囲気を出していて、これはこれでありかなとも。
で、肝心の演奏。演目は以下に。
Schoenberg Chamber Symphony No 1, Op 9
Mahler Symphony No 7
マーラーの大きな交響曲に室内楽的な曲を合わせている今回の演目。間違いなく注目はマーラー7番。マーラー7番は「夜曲」ともいわれる。普通の交響曲とはちょっと違う楽器も登場する。いろんな音がぶつかり合う印象を受け、多くの人が「好きではない」と評することが多い。耳障り、と言う人もいる。
実際にホールで聴いても音がぶつかり合っている感は否めず。それぞれの楽器が自己主張をしていてそれを指揮者が懸命に調整する、そんな印象を受けた。とにかく「がしゃがしゃ」って感じ。夜のパブをイメージ?(多分違うけど)。個性の強い人たちが集まった会社を音楽に例えるとこんな感じなんだろうなって思った。
この交響曲で面白いなと思ったのは、曲を聴いていると「風景」が目の前に広がってくるということ。曲に対する解釈はいろいろとあるようだが、夜の喧騒→騒ぎながら家路へ→静けさが訪れた夜の間に清掃や仕入れなどが行われる→新聞配達のような朝早い仕事が行われる→鐘が鳴り朝、昼となるという流れ(自分の想像です)。こんな想像をさせる曲は初めてだったのでちょっとした新鮮さがありました。
ゲルギエフはウィーンで見た時のほうが断然よかった。気合の問題かも?
新しいものに取り組みたいという心意気は感じたのだが、チャイコフスキーのような感情を刺激する演目の方が今回の風景画的な曲よりも向いていると感じました。
LSOはロンドンフィルやフィルハーモニアと比べると金管、木管、弦すべてでちょっと劣っている感じ。細かく音割れするし、弦は音響かないし(ホールの影響かもしれません)。ゲルギエフ指揮なのにもったいない。ゲルギエフがこれから常任指揮者として立て直していくんでしょうね。今度聞く機会に期待ですね。
ロンドンに限らずヨーロッパに住むということはクラシック・オペラ好きにとってたまらなく素敵なことです。ここから離れてしまうことが残念で残念でなりませんが、いずれまたここに帰ってこようという意を強くしました。願えばいつかは叶う!!
応援お願いします。
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