ネットワーク
「留学してよかったと思うことは何ですか?」
MBA受験をされている方によく聞かれるのがこの質問。
答えとしていつも用意しているのが「人間としての成長の場」「ビジネスの知識」「将来のことをじっくりと考える時間」そして「ネットワーク」である。
その中でも「ネットワーク」について最近思うことを。
ビジネスをする上でネットワークを形成することはすごく大切なことであるのは当然のこととして認識されるだろうと思う。ちょっと聞きたいことがあるときはあの人、この人を紹介してもらうにはあの人に聞いてみると・・・といった具合にとてもうれしい存在として存在する。もちろん起業を目指す僕のような人にとってはビジネスのアドバイスをくれたり、適切な人を紹介してもらったり。
MBA中に出会う人にはいくつかの種類に分類される。
1.同学年±1年の日本人の方々
2.同学年の非日本人(いわゆるクラスメートの外人、ね)
3.留学前就職活動のイベントで出会う人たち
4.同じ学校の卒業生
すべての人たちがもちろん大切。出会えたすべての人とできる限りずっとつながりを持っていたいと思う。そんな中、MBA受験を考え出してから今までを振り返ってみると、もうひとつ見逃されやすい分類が。
5.MBA受験中に知り合い、他校で学ぶ友人たち
テストのための予備校や留学イベントなどで知り合う人たち。同じ時期に受験を目指しているため必然とライバルとなる訳だが、この時期形成されたネットワークはひょっとすると同じ学校に行っている人よりも強いのでは?と思うことすらある。
どうしてそんなに親密になれるのか?
お互いが精一杯自分の力を出そうとする受験という特殊な環境下で知り合うから?
しかし有名校の限られた「日本人枠」を奪い合うライバルにもかかわらず?
結果として同じ学校で学ぶことになった人たちと同じか、それ以上に大きな存在になることもあるのはなぜ?
結局のところ答えはわからないのだが、ひとつの候補として考えるのが「目標の一致」である。
ビジネススクールでは人それぞれが学校に入ってきた目的が異なる。僕のように起業を考えている人もいれば起業派遣でなんとなく2年間の海外生活を楽しみたい、という人もいる。ファイナンス系の仕事に興味がある人もいればマーケティング系でバリバリやりたい人もいる。つまり学校で学びたいと思っている事項が人それぞれ異なるのだ。だから同じ授業を受けていても「とてもよかった」という人と「ぜんぜん役に立たない」と文句を言う人とが出てくる。
ところがMBA受験段階においては目的が一致している。それは「いい学校に入りたい」ということ。そのために必要なTOEFL, GMAT, Essay, Interviewの4点はどの学校に行くにしても通過しなければならない。だからいい学校に入るためには「TOEFL、GMATでいい点数を取って」「いいエッセイを書いて」「インタビューでいい印象を与える」というシンプルな手段をみんなが取る。明確な共通のゴールがあるため、同じ時期に勉強している知り合いはライバルでもあり自分の不安な気持ちを取り除いてくれる仲間でもあると感じる。
結果として違う学校に行ってもそういった苦楽をともにした友人とは連絡を取り続ける。そしてたくさんの事を得る。
もちろん学校で知り合った同じ日本人の友人たちとの出会いはかけがいのないものとなっているし、それを否定するつもりはまったくない。普段本当にお世話になってます。これからもずっと友人として長くお付き合いしたいと願っています。それと同時に見逃されやすいものとしてMBA受験の段階で出会えるそういった一生続くかもしれない「仲間」達を得られることもMBA留学のひとつのメリットとして存在するのだということを受験前の方に知っていただけたら幸いです。
MBA受験、お金や時間など失われるものも多いのですが、得られるものもとんでもなく大きいです。
応援お願いします。
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