0020/02/05

招かれざる手紙



先日、普段はなかなかお目にかかれないような手紙を受け取りました。
そのありがたい手紙はとてもきれいな紋章の入った封筒の中に。


開けると…
赤い文字がたくさんあってちょっとかっこいい。
黒、白、赤って色の組み合わせ、いいよね。


で、内容は


SUMMONS


さもん?サーモン?鮭?綴りが違う。
査問?左門?


どうやら裁判所への出頭命令のようだ。


なんか悪い事したか?と思いをめぐらす。
最近では信号無視くらいで、つつましい生活をしているはず。


手紙はWestminster地区の税金管理事務所から。税金滞納が続いているから2月13日に出頭しろという案内でした。
赤い字がシリアスな雰囲気を見事なまでに醸し出している。

イギリスでは学生は税金納付の対象とはならない。ただそのためには税金管理の事務所に必要な書類を送る必要がある。去年はCamden地区に住んでおりスムーズに税金の処理ができた。しかし今回は本当に厄介なことになった。

時がさかのぼること去年の10月。税金納付書が来たため学校の手紙と税金免除申請書、そしてVISAのコピーなどを事務所に送付。まったく音沙汰なし。
今年に入り、さすがに連絡が無いのも気持ち悪いので事務所に連絡。どうやら前回送った手紙が届いていないらしい。重要書類も満足に届けられないのか、この国は・・・(その連絡が遅れた僕にも責任はあるのかもしれませんが…)

ということで、もう一度それらの書類を送りなおした。その2週間後に冒頭の手紙をゲット。イギリスの裁判所、行ってみたい!なんて悠長なことは当然いえない。再び電話。電話の向こうの事務所の人は税金払えの一点張り。ああ、埒が明かない。


そんな経緯があり本日税金事務所で直接対決へ。
いままでの経験上、イギリスでは直接交渉が何かと有効だと学んだからだ。


学校から15分ほど歩いたところに事務所がある。
窓口が6個あり、それほど混んでいなかった。結果的に待ち時間0分で窓口へ。
今までゲットしてきた税金関係の書類たちを手に状況を説明。

状況を確認してもらうと、どうやら書類は届いていたらしい。それにもかかわらずSUMMONSレターが送られてきている模様。また、税金免除の手続きも完了しているらしい。パートナーの分は正規の25%だけ払えばいいとされているがこちらで収入が無いことが証明されれば100%免除となる。

現時点で自分の分の税金は全額免除されている。(にもかかわらず冒頭の書類を送ってきた事に関しては謝罪がありました)
残るタスクはパートナー分を全額免除にすること。当然うちの家はイギリスでの収入はない。そもそも収入があることの証明は簡単だが、収入が無いことの証明は難しい。
「収入無いのは証明できないけど、VISAがStudent dependantになってるでしょ?」とか、「去年はカムデンで全額免除になっていたんだけど」と言うようなやり取りをすること10分、向こうが折れた。

全額免除を勝ち取った。すがすがしい気持ちで学校の授業に出席できた。


今回のことで再確認したことは、イギリスでは窓口の担当者に与えられている権限が日本のものよりも大きいということ。裁量があるからこそ交渉したら何とかなることが多い。日本では間違いなくどの機関に行っても同じように扱われるがイギリスは違う。それは銀行の業務でもいえることで、担当者の気分しだいで簡単に口座が作れたり、異常なまでに身元確認され結果として口座開設を拒否されたりする。

やっぱり担当者が誰であってもある程度安定した結果が得られるサービスっていいなと再確認しました。

ちなみに裁判所への出頭は当然ながら免れました。
よかったよかった。


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