0020/02/01

マラドーナの神の手謝罪報道





先日日本のスポーツ新聞で扱われていた記事にびっくりした。

「マラドーナ、神の手ゴールを謝罪」



1986年のWカップメキシコ大会、イングランド対アルゼンチンの試合で2つの記憶に残るゴールが生まれた。一つは今なお語り継がれるスーパープレーである5人抜きゴール、そしてもう一つが「神の手」ゴールである。フォークランド紛争で両国が異常なまでの敵対心を持っていたこと、そして試合が2-1でアルゼンチンの勝利となったことを考えてもこの二つのゴールはサッカー史上もっとも有名なゴールといってもいいだろう。

画像を見てもらったらわかるがれっきとした「ハンド」です。審判がこのプレーを見逃しゴールを認めたことと、試合後にマラドーナ自身がそのゴールのことを「神の手とマラドーナの頭が決めたゴールだ」と言ったことでイングランド人の怒りを増強させた。


そのゴールについてマラドーナがはじめて謝ったという記事を日本のスポーツ新聞のサイトで見つけたからびっくりした。それにしてもそのニュースはイギリスではまったく扱われていない。間違いなくビックニュースであるにもかかわらず。BBCやSkyのスポーツ欄にはその情報はない。
これはおかしいと思い、日本のメディアの情報源として使われているメディア名を確認すると「英大衆紙サン」とある。ああ、サン、ね。そこで妙に納得。

イギリスにおけるサンの信憑性は日本における東スポ一面を飾る「~~~~か?」パターン記事のあたり。この記事はおそらくサン必殺の「憶測記事」だろう。イギリスのサッカー関連の記事ではよくあることだ。

マラドーナが現在イギリスに来ていること、チェルシーなどの施設を見学して遊んでいることからマラドーナがイギリスでの監督業に興味を持っていると「推測」。さらにイギリスにおいてマラドーナの評価は神の手ゴールによってあまり好ましいものではないという「状況」を考えると彼が神の手ゴールについて謝罪してもおかしくないという「予想」があり記事となったのか?真相はわからないが…


医療界ではエビデンスが重要視されるが、たまにいい加減なデータを使った推測論文も存在する。情報源の信憑性をしっかりと確認することの大切さを再確認するいい機会となりました。

実際マラドーナは神の手ゴールについて今どういう感想を持っているのか、ちょっと聞いてみたいですね。


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