0020/02/27

魔笛@Royal Opera House



今日はRoyal Opera Houseにて魔笛鑑賞。日本への帰国前最後のオペラとなります。
モーツァルトの最後のオペラでメルヘンチックなこの作品、夜の女王のアリアやパパゲーノのアリアあたりが有名ですが、それを堪能してきました。このオペラにはフリーメイソンの思想も若干入っているそうですが、そんなことを知っていようがいまいが、楽しむことができる初心者向けのオペラです。

2週間前のウィーン国立歌劇場との比較で言うと、ROHの方が僕は好きです。とにかくオーケストラの音がやさしい。歌手をよさを消してしまっていたウィーンに比べるとずいぶんと安心感があり、話の流れに集中していけました。

そして今回の魔笛で最大の感動はその演出。
予習もかねてNYのメトロポリタンオペラの魔笛DVDを見てから行ったのだが、演出のレベルに大きな差があった。もちろんDVDの作られた時期と今では技術的にずいぶんと違うとは思うのだが、Royal Opera Houseの演出は本当にかっこいい。光の使い方、宮殿の柱の色、衣装の選択、どれをとっても完璧でした。全体に黒みがかったセットに太陽の光を思わせる光が筋となって差し込んでくる…ここまで来ると演出も一種の絵画となります。

もちろん歌手のレベルもすばらしい。
パパゲーノを演じたChristopher Maltmanの歌も非常によかったし、ヒロインであるパミーナのGenia Luhmeierもすばらしい。ザラストロを演じたStephen Millingもよかったのだが、もう少し低音部分で迫力がほしかったかな。夜の女王のErika Miklosaの高音部はこのオペラの最大の見所であったがしっかりと迫力のある歌いっぷりでした。

ヨーロッパにいることのすばらしさ、オペラやクラシックに簡単に触れられるという気軽さ、それらにうらやましい…
残念ながらまもなく日本への帰国となってしまいますが、チャンスがあればぜひヨーロッパでの生活をまたしたい。もちろん今度はもう少し金銭的に余裕を持って。仕事以外に私生活でも一つの目標ができました。

明日からマドリッドに行ってきます。
美術館はプラドとソフィア、そしてちょっと足を伸ばしトレドにも行ってきます。

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